先進事例備忘録
ジチタイワークス Vol.32より
ため池活用の太陽光発電(大阪府泉佐野市)
◉発電設備の設置、運営、撤収にかかる全費用は事業者が負担しており、市の財政負担がない。
◉「泉佐野市気候非常事態宣言」を表明し、昼休みの消灯や証明のLED化を実施している。
◉ため池では地上で設置とは異なり、整地が不要。(つまりコストが安いという事か?)
◉ため池の所有は市なので、事業者から土地の賃貸料が市に入る。
◉1回目の総事業費4.9億円。需要家主導による太陽光発電導入促進補助金を活用したために、自治体の負担はない。
◉2回目の総事業費4.8億円。二酸化炭素排出抑制対策事業費等補助金を活用したために、自治体の負担はない。
カーボン・オフセット事業(千葉県浦安市)
カーボンオフセットとは、CO2をはじめとする温室効果ガスの削減の努力をした上でも、やむを得ず排出してしまう温室効果ガス(カーボン)を埋め合わせる(オフセット)ため、他の場所で排出削減や吸収の取り組みをしたり、そのような事業に出資したりすることです。
◉浦安市が山武市に対して譲与税(300万円)という形でカーボン・オフセットを実現している。
◉この手段はゼロカーボンを目指す都市から財源を得る手段になるのでは。
◉この成功事例から、習志野市、南房総市、一宮市も実施している。
◉この事業は県が仲介役となった。
再エネ100%供給エリアをつくり企業誘致に成功(北海道石狩市)
◉「再エネ100%供給エリア」を設けて、他の自治体との差別化を図っている。
◉このエリアの活用は現在2社。←これが成功と言えるのか疑問。投資した費用と、税収で得られる収益を分析すべき。
◉これは私見となりますが、脱酸素は収益増になりうるものには積極的になるべきで、逆にコスト増となる脱炭素の取り組みは避けるべきであると思います。
【ヨーロッパは二枚舌】
イギリスのスナク首相は「比例的かつ現実的(proportionate and pragmatic)」な方法でネットゼロに近づこうと発言している。これは「極端であり非現実的」な方法は採らない、という意味に取られている。
つまりこれは脱炭素は掲げながら、経済の事を考えて進めるよ、という事です。このようなヨーロッパ諸国の二枚舌は歴史をたどればいくらでも出てきます。EV推進もそうです。ガソリン車をやめてEV一本にする事を現在諦めかけています。なぜ脱炭素は環境のためなのか?そこを深く掘り下げなければなりまえん。
脱炭素より経済だ!見え始めた英国のホンネ…日本も極端な政策を見直す時期か
高機能バイオ炭の活用(愛知県豊橋市)
◉全国から農業関連のスタートアップ企業を募集。課題解決の提案を募るために、賞金1,000万円をかけたコンテストを実施した。
◉今まで焼却していた剪定枝から高機能バイオ炭を精製し高騰する肥料の代替品とした。
◉バイオ炭は約5年かかる有機肥料に適した土地づくりを、約1ヶ月で可能とする。
農業研修で就農定住(福井県若狭町)
◉「かみなか農楽舎」という農業研修を行う組織を設立。町が5割、集落が3割、企業が2割出資している。
◉23年間で卒業生59人。その打ち29人が町内で就農。その家族など83人が定住。
◉研修中は共同生活。
◉当初の目標である売上3,000万円は5年で達成。令和4年度は7,300万円の売上。
その他
◉進学や就職のタイミングで3割転出する。(岩手県八幡平市)
◉転出の理由はやりたい仕事がないが5割。
◉セブンイレブンのATMで給付金の受取(秋田県湯沢市・庄内町など)