(一般質問)人口減少下における公共施設のあり方と地域スポーツの維持について

公共施設とインフラの再編について
政府は昨年6月に地方創生2.0を閣議決定して、令和の日本列島改造を掲げました。
その目的は、人口減少が続く時代でも、地方で暮らしと仕事を成り立たせ、日本全体の活力を立て直すこと。地方創生1.0では人口減少に歯止めをかけるための取り組みに注力する事を推奨していたのに対し、2.0では人口減少が続く事態を正面から受け止め、社会・経済が機能する適応策も講じるよう、方針が転換されています。つまり政府は、人口減対策一辺倒ではなく、人口減適応への重要性を示したわけです。
当町の令和8年度の施政方針においても地方創生2.0に触れ、「人口が減少していく社会の中で、地域経済・生活環境・公共サービスを持続可能な形で再構築していく」と述べられておりますが、
同方針において、「少子化に歯止めをかけるための対策について、引き続き優先的に進めるべき」、「当面は人口2万人台をできる限り維持することを一つの目安」と語られており、国が示す方向性と、町が実際に前面に掲げている目標との間に、重みづけの差があるように思われます。そこで人口に対する町の方針を伺います。
①当面2万人台の人口維持を掲げていますが、当面とはどのくらいの期間を指すのか。
②町は人口減対策と、人口減適応どちらに重きを置くのか。
(答弁)ただいまの、竹田正樹議員のご質問にお答えいたします。
はじめに、施政方針の中で述べている、当面は人口二万人台をできるだけ維持することを一つの目安とするとした、「当面」の期間について、お答えいたします。
町の人口減少のスピードが現在の状況で推移した場合、三年を待たずして、人口は二万人を割り込むものと推測しております。 このことに対し、町民の健康増進に関する施策や、移住・定住に関する施策等により、人口減少のスピードを抑制し、人口が二万人を割り込む時期をできるだけ先延ばししたいとの思いから、当面と申し上げたところであります。
したがいまして、具体的な期間を定めているものではございません。
次に、人口減対策と人口減適応のどちらに重きを置くのかとのご質問にお答えいたします。
私は、どちらの対策も等しく重要なものだと認識しております。 そのため、片方に偏重した政策を展開すべきではないと考えております。 少子高齢化による人口減少は全国的な傾向であり、本町もその例外ではなく、大幅な人口増加を期待するのは現実的ではありません。 しかしながら、地域社会の維持が極めて困難になるほどの急激な人口減少は避けなければならず、先ほど申し上げた人口二万人台を維持する取組を進めながら、減少のスピードを緩やかにする必要があると思っております。 同時に、人口減少を現実的なものと捉え、縮小社会に適応しながら、生活の質や幸福度を維持して、持続可能なまちづくりを進めていく必要があるとも考えております。
(再質問)
それでは再質問させていただきます。ご答弁ありがとうございました。
まず人口2万人維持についてお伺いします。町長は4月の町長選の際に公開していたホームページに人口減少を止めるぞと大きく記載されており、町長は人口維持には並々ならぬ思いがあるかと思います。町長の人口減少を食い止めたいというその思い、意気込みをお聞かせください。
(答弁)一つの基準として2万人、今2万700人程度おるわけでありますけれども、まもなく切るというようなことでありますけれども、2万人を維持するということによっていろいろな施策が生まれるのではないかなというようなことを考えて、とにかく2万人を堅持をしていきたいというような意気込みで、職員にも2万人を維持するためのそれぞれの各課での対応をお願いしたいというようなことで言ってはおるところであります。
ただ現実的にはなかなか難しい部分はあると思いますけれども、何とかいろいろな分野、亡くなる人が月30人以上いるわけでありますので、そういう亡くなる人の人数を減らしていくとか、いろいろな対応を考えるのではないかなと思っておるところでありますので、そんなことを組み合わせながら、ぜひ2万人はなるべく後に持っていきたいというふうに思っています。よろしくお願いしたいと思います。
(再質問)
次は具体的な質問に移ります。答弁書では健康増進や移住定住の施策により人口減少のスピードを抑制するとのことでした。そこで伺いますが、町長としてはこれらの施策を進めることによって総合戦略で掲げている合計特殊出生率や社会増減の目標が達成され、もしくは目標に近づいて、結果として人口2万人台をより長く維持できるというお考えなのか、その辺をお聞かせください。
(答弁)人口減少、現在実質的に月30人程度が減っておるというような状況です。現実的に考えると、毎月30人を増やすというのはなかなか判別困難だというふうに私は思っております。
その中でなるべくそれを緩和していくためには、やはり移住定住の推進もしていかなければならない。それにプラス健康増進ということで、亡くなる方を少なくしていくというようなことも施策の一つであろうと思っておりますので、そういういろいろな施策を通じながら、やはり月30人を少しでも減らしていって、2万人を何とか伸ばしていきたいというふうに思っておるところです。
(再質問)
それでは実際どうなるか推計してみます。総合戦略では目標を次のように設定しています。合計特殊出生率を1.36から1.48に上げ、社会増減を-150人から-67人に抑える。このように掲げております。
これを実現できれば単純計算で合計特殊出生率で年間7人の出生が増え、社会減は150-67ですから83人改善します。合計すると年間90人の改善となります。これにより3年またずして起こると言われる2万人割れが、目標達成により9ヶ月延長される計算となります。
人口増加に向けた取り組みは絶対に必要ですけれども、この推計を踏まえると2万人台維持という目標の政策的効果について、もっと丁寧な数値的評価が必要になるかと思います。
5月の総務産業常任委員会では行政改革についてEBPMすなわち証拠に基づく政策立案の視点を取り入れることを検討しているとのことでした。ぜひEBPM的視点を取り入れて、人口に起因する問題だけではなく様々な施策の立案に使用していただけたらと思います。
次の質問に移ります。人口減対策と人口減適応のどちらに重きを置くのかという質問に対し、町長は片方に偏重した政策を展開すべきではないとお答えになりました。政策の重要性としては私も全くその通りだと思っております。
ただ、施策を進めるには人員、予算、時間などの限られた資源の中で優先順位をつけざるを得ません。そこで伺いますが、町長は資源の分配の面でも人口減対策と人口減適応をおおむね同じ比重で進めるお考えなのかお聞かせください。
(答弁)人口減対策と人口減適応対策ですが、それは私はどっちが大事というよりも並行して進めていかなければならない問題というふうに思います。人口減少についてもこれは先ほどいろいろあったわけでありますけれども、確実に減っていく。高畠町だけが減るわけではないんですけれども全国的に減っていくという状況の中で、高畠町だけが増えるということは考えられないかなというふうに思いますので、それと合わせてやはり人口減になっていく、そういうふうなことに合わせていろいろな施設の配置とかそういうふうな部分についても検討していかなければならない問題であるというふうに思いますので、それはどっちが大事というよりも並行して進めていく課題であるというふうには私は捉えております。
(再質問)
重要度としてはその通りだと思うんですけれども、資源分配の面ではやっぱりどちらかに比重が偏るというか、どちらかに力を入れなきゃいけないという場面も出てくるかと思います。
答弁書では大幅な人口増加を期待するのは現実的ではないと述べられており、町長自身大幅な人口増加の確率は高くないと評価されているわけです。人員、予算、時間などの限られた資源は限られているわけですから、重要度の面では同等だったとしても資源分配の面では外的要因に左右されやすい人口増加策以上に、町が直接コントロールできる公共施設の再編などの人口減適応により重きを置くべきではないかと考えますが、町長の考えをお伺いします。
(答弁)人口が減ることによっているような施設についても、個別施設計画の中でいろいろ検討しているわけでありますけれども、その部分もしながら、どっちに力を入れると言われれば、やはり人口減少にも対応していかなくてはならない部分もある。それに合わせて人口減少になっていく部分で、施設のいろいろな再編の部分についても検討していかなければならないというような部門があるわけでありますので、それぞれどっちに力を入れるということではなくて、両方やはり力を入れながら、これからの高畠町を見つめていかなければならないのではないかと私は思っています。
(再質問)
同じお答えだったと思うんですけれども、重要性という面では繰り返しになりますけれども一緒だと思うんですけれども、資源分配の面ではやはりどちらかに偏るというのはおかしいですけど、力を入れるということが必要ではないかなと思ってこのような質問をさせていただきました。
私はこれまで、人口減少に起因する諸問題に対して何度も質問を繰り返してきました。それは人口減少が極めて高い確度で進行する構造変化であり、その弊害に対して、対処が絶対に必要だと考えるからでした。この考えは今も全く変わりませんが、地方創生2.0や町の計画や施策を改めて精査した結果、私自身の認識を正さなければならないことが二つありました。
一つは、人口減適応に向けた町の取り組みです。直近では地域公共交通計画を策定して将来の移動サービス確保を模索し、また昨年度には個別施設計画を改定して、施設の統廃合や機能再編を含めた、将来の方向性を整理しておられます。ほかにも、二拠点居住を全国に先駆けて宣言するなど、各分野で取り組みが進められていることが分かりました。これらを踏まえると、人口減適応に関する取り組みが限定的であるという私識は誤りであり、高畠町は人口減適応に向けて備えを着実に進めていると理解しました。
もう一つわかった事は、人口減少による問題の本丸は、人口を増やすことそのものでもなく、財政一般でもなく、人手不足でもなく、公共施設とインフラの維持更新にあるということです。なぜそのように言えるのかというと、人口減少への対応課題をABC分析の考え方、すなわち重要度と負担の大きさで整理すると、一般的に最大の問題と思われがちな、財政全体よりも、公共施設とインフラの維持更新のほうが、より重い課題として浮かび上がるからです。その根拠となる推算の詳細は補足資料にまとめておりますので、ここでは概要を説明します。仮に高畠町の2040年の人口が予測値どおり約20%減少し、1万6千人台となったとしても、町税と地方交付税の合計額の減少は、11%程度、金額にして7億円未満にとどまります。また、その場合の一人あたりの地方交付税額は2040年には、むしろ31万円から35万円に増えることになります。これは私が推算した荒い計算であり、必ずしもこのとおりになると断言するものではありません。ただ地方交付税額の減少率は、人口減少率、以下になる可能性があるとは言えるかと思います。
一方、町の公共施設等総合管理計画では、公共施設とインフラの更新費用は、過去3年間の実績が年平均約16億円であるのに対して、今後は年平均約36億円、各種対策を講じた場合でも、なお年平均約30億円を要すると公共施設等総合管理計画に記載されています。つまり、従来と比べて必要額は年間14億円から20億円程度、増える計算となり、町税と地方交付税の減少額である7億円を大きく上回ります。確かに歳入が減るのは事実ですが、その一方で人口の減少に伴い、人にかかる経費の一部は縮小する余地があります。これに対して、公共施設やインフラのコストは、人口が減っても自動的には減らず、むしろ老朽化によって増加していきます。したがって、人口減少による諸問題の本丸は、歳入減少そのものよりも、それを上回る規模で重くのしかかる、公共施設とインフラの維持更新負担への対応にあると考えます。
参考までに人口増加による歳入増の期待値は、私の試算で一人あたり平均年間約12~25万円程度で、例え100人の社会増が実現して最大2500万円の歳入増があったとしても、今後見込まれる公共施設やインフラの維持更新負担の増加額に対応するには、限界があると考えます。
ここで一点、認識を共有したいと思います。少子化の最大の要因は、果たして経済的な問題なのでしょうか。もしそうであるならば、日本とは異なりGDP成長が続いている世界各国では、出生率が上昇しているはずです。しかし実際には、OECD加盟国の出生率は1960年の3.3から2022年には1.4へと長期的に低下しています。また、OECDのレポートには、『子どもを持つ家族への金銭的移転について、出生率への効果はあっても一時的、あるいはごく限定的である』と書かれています。なお、経済力と少子化の因果関係や、金銭的動機づけの効果が必ずしも強くないことについては、補足資料でご確認ください。その上でお伝えしたいのは、人口増加策は間違いなく重要であるものの、それだけで町の構造問題を解決できるほどの規模ではない、ということです。したがって、百人、いや千人の人口増を目指すこと以上に、公共施設やインフラのコストをいかに抑え、いかに再編していくかが重要になると考えます。
財政負担をできるだけ抑えながら公共施設の再編を進めるには、有利な起債や基金の活用を含め、財源を確保しつつ事業を進める必要があります。私が独自に推算を行ったところ、公共施設等整備基金について、将来的に先細りする懸念がある結果となりました。この試算自体の精度の良し悪しはともかくとして、少なくとも公共施設の再編について、待ったなしで議論を深めるべき時期に来ていると考えます。
こうした認識のもと、公共施設・インフラの再編の方針について伺います。
① 令和7年度の個別施設計画改訂では、改廃へと変更された施設が9つ示されるなど、大きな前進が見られます。他方で、今後の財源制約も踏まえると、さらに踏み込んだ再評価と、その評価に基づく実行が必要ではないかと考えますが、町の認識を伺います。
② 今後、公共施設において再編や機能移転、除却を含む見直しが必要となった場合、施設の利用者や地域住民などの利害関係者に対して、どのように合意形成を図っていく考えなのか、現時点での方針を伺います。
(答弁)次に、公共施設等の更なる再評価と再編実行の必要性、再編等に対する住民への合意形成についてお答えいたします。
現在の個別施設計画については、五年に一度の定例の見直しに加え、事業年次が前後した、施設が不要になったため除却したなど、現状の変更を反映した内容となっております。 竹田議員ご指摘のように、将来の公共施設はどうあるべきかについては、私も、改めて検討が必要な時期に来ていると考えておりますので、町公共施設等総合管理計画の内容も踏まえながら、次回の令和十年度の個別施設計画の見直しに向けて、検討を進めてまいります。 また、その検討結果については、再編等の内容にもよりますが、重要な事項がある場合は、まちづくり懇談会などの機会を捉えて町民の皆様に説明し、合意形成を図ってまいります。
(再質問)
次の質問に移ります。将来の公共施設のあるべき姿についての答弁では、改めて検討が必要な時期に来ていると、そういうお答えでした。このご回答は前向きなお答えということで受け止めさせていただきました。
また施設の統廃合や再編は住民への影響が大きいため、現時点ですべてを表に出せるものでもないでしょうし、水面下も含めてそして様々な検討をしているものと推察します。
その上で申し上げますが、今後の財政負担を踏まえますとなお従来の延長ではなく、再評価と総量の見直しを含めたより踏み込んだ判断が必要な時期に来ているのではないかと考えます。
通告書でも示しましたが、今後の更新費用は年間30億円とされ、令和8年度の投資的経費13億円を大きく、2倍以上大きく上回ります。
こうした状況を踏まえたときに町長としては、今後公共施設やインフラについて思い切った再編や統廃合を含むより踏み込んだ改革が必要になるという認識でおられるか改めてお伺いします。
(答弁)今竹田議員おっしゃる通り、大幅な対応をしなければならないという認識を持ってございます。
(再質問)
再編や統廃合の必要性を共有できたのは安心しました。その上で伺いますが、踏み込んだ見直しを進めるためには、どの施設を維持してどの分野を総量コントロールの対象とするのか、その判断基準が重要になると考えます。
しかし現行の個別施設計画では一次評価で改善または改廃となった施設であっても、二次評価の政策優先度によって機能維持に戻ってしまう仕組みとなっております。
また経済性評価もおそらく現時点のコストを基としたもので、将来の需要の変化や財政制約を十分に反映していないのではないかと思います。
もしそういうことであれば、今後の人口減少や財政制約の下で改革を実効的に進めるためには、現行の評価方法には改善の余地がある、そういった認識に立つ必要があるのではないかと考えますが、町の見解を伺います。
(答弁)いろいろな施設があるわけでありますけれども、それに対して一概になくすということは無理だと思います。
ただ、いろいろこれから検討しなければならない施設計画等々あるわけでありますので、それについては今後いろいろな評価をしながら、急激になくすということは無理だと思いますけれども、将来にわたっていろいろなことを住民といろいろと検討しながら、そして今頭の中にあるのは小学校の再編の問題についても、いろいろこれから住民と検討していかなければならない部分もあるわけでありますので、その時期に合わせて検討しながら施設計画を練り上げていきたいと思っていますので、よろしくお願いしたいと思います。
(再質問)
私、今質問したのは評価方法の見直しとか、現在の評価方法が正しいのかという検証が必要ではないかということをお伺いしたんですけれども、ちょっとご回答が違ったんですけれども、改めて町の見解をお伺いできたらと思います。
(答弁)施設の評価方法についても見直しなければならない部分については見直しを図っていくというような対応をしていきたいと思います。ただ一概になくすというような判断にはならないというふうに思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
(再質問)
次回の個別施設計画にあたっては、現在の利用状況や現在のコストだけではなく、人口減少に伴う将来需要の変化、そして財政制約を現行よりも明確に反映した評価基準へ見直していく必要があるのではないでしょうか。そうすることで総量コントロールが今よりも実効的になると考えますが、いかがでしょうか。
(答弁)評価の方法というようなことになるかと思いますけれども、いろいろな施設の利用状況とか必要度等々については、それについてはいろいろ検討しなくちゃならないというような部分はあるんですけれども、ただ今実際に使っている部分で、まだまだ使える施設については、使えなくなる状況になるまでは何本評価が下がったとしても使っていかなければならない部分もあるだろうし、その辺はいろいろと利用の状況等々も、それは加味していかなければならない部分ではあるというふうには私は思っています。
(再質問)
個別施設計画関連の質問の最後に、町長に1枚パネルをご覧いただきたいと思います。町長、こちらの建物なんだと思いますか。
(答弁)よくは分からないんですけれども、ある市町村の役場なのかなというふうに思います。
(再質問)
この建物は一見ホームセンターに見えますが、実は、これは岡山県、美咲町の、役場庁舎です。
美咲町は「賢く収縮する」を掲げ、公共施設等総合管理計画にて、すべての公共施設・インフラを維持管理していくことは不可能であり、必要性を精査したうえで総量を縮減するとしています。具体方針として、新設は原則として行わない。既存施設は廃止、複合化、集約化、用途変更、減築で総量を抑制する。こういった方針をもとに庁舎を、図書館、生涯学習センター、公民館などを含めた複合施設としました。更に建築費を徹底的に抑え、解体時の費用まで考慮したために、まるでホームセンターのような庁舎となりました。
町長には美咲町のような大胆な覚悟を持った改革、踏み込んだ改革を進めていただきたいと思っております。お願いできますでしょうか。
(答弁)美咲町のような大胆な改革はなかなかできないというふうに思いますけれども、それに向けて努力はしていきたいというふうに思います。
(再質問)
次の質問に移ります。再編時の合意形成について伺います。
まちづくり懇談会などで説明し合意形成を図るとのご答弁でしたが、ただまちづくり懇談会の参加者というのは区長がメインで、再編対象となる施設の利用者や関係者が参加しているとは限りません。直接の利害関係者から声を聞く場としては必ずしも適切ではないように思います。
そのため、公共施設の再編に当たっては、まちづくり懇談会とは別に、対象施設の利用者や関係団体から意見を伺う場を設ける必要があると思いますが、町のお考えをお聞かせください。
(答弁)まちづくり懇談会が全てというふうには思っていません。いろいろな利害関係が出てくる部分もあると思いますので、その辺についてはやはりその施設を利用している方の意見なども十分反映しながら、将来どうしていくかについても検討はさせていただきたいというふうに思います。
③ 現在、小学校の再編について議論されています。人口減少により減るのは、小学生だけではなく、就学前児童も同様です。今後、保育施設の再編についても検討していくお考えがあるのか伺います。
(答弁)次に、保育施設を再編する考えはあるかについてお答えいたします。
現在、町内には、私立保育所等が八施設あり、そのうち建物を町が管理している施設は、三施設となっております。 竹田議員ご指摘のとおり、少子化の進行により、就学前児童数につきましても減少傾向が続いており、今後の人口動向を踏まえた施設運営は重要な課題であると認識しております。 一方で、保育・教育ニーズにつきましては、共働き世帯の増加や保育時間の多様化、子育て支援機能への期待など、単純に児童数のみでは測れない側面もございます。 また、保育施設は、地域における子育て支援やコミュニティ機能も担っておりますことから、施設配置については慎重な検討が必要であると考えております。 現在の町の個別施設計画におきましては、保育施設の再編について具体的に位置付けているものではありませんが、今後の人口減少や公共インフラの維持管理、施設の老朽化への対応などは、将来的に避けて通ることのできない課題であると受け止めております。 このため、今後の出生数や利用状況、施設の維持管理コストなど、町内の保育所等を運営する事業者と連携を図り、将来を見据えた保育施設のあり方について、検討してまいりたいと考えております。
④ これまで公共施設について伺いましたが、少なくとも下水道などのインフラ分野では、一般会計からの繰入や、企業債、補助金を組み合わせながら事業を維持しており、老朽化や人口減少、物価高騰を踏まえると、より厳しい対応が求められると考えます。公共施設以上に、優先順位づけや、ダウンサイジングを含めた、踏み込んだ見直しが必要ではないかと思いますが、現時点での方針を伺います。
公共施設やインフラの維持更新に次いで、人口減少に伴う重い課題となっているのが「人」そのものの不足です。働き手や担い手不足など、その影響は多方面に及んでおり、各分野での課題の深刻化が懸念されます。このテーマも極めて重要ですが、範囲があまりにも広く、現段階で全体を論じるには私自身の調査がまだ十分ではありません。そこで今回は、私が目の当たりにしているスポーツ少年団(以下、スポ少)の団員不足の課題に焦点を絞って伺います。
(答弁)次に、インフラ分野の見直しについて、お答えいたします。 この度は、特に下水道分野について申し上げます。
老朽化する下水道施設を適正に維持管理していくため、ストックマネジメント計画に基づき、管路施設の点検・調査を実施し、劣化状況の把握と破損個所の確認を行い、緊急度や重要度から優先順位を決定した上で、管渠の更新を行っております。 これからも、老朽化や人口減少、物価高騰等を踏まえ、中長期的なコスト縮減と財政負担の平準化を図りながら、施設のダウンサイジングも視野に入れ、持続可能な下水道事業を展開してまいります。
スポーツ少年団の課題に関するご質問は、教育長からお答えいたします。
(再質問)
次の質問に移ります。下水道分野については、施設のダウンサイジングも視野に入れるとのご答弁でした。具体的にダウンサイジングをどのように、どのようなことを考えていらっしゃるのか、その辺お聞かせください。
(答弁)当町の下水道分野につきましては、まずは管路が全部つながっている公共下水道、そして特定の農業集落排水事業、そして合併浄化槽、この3つの手法で排水処理を行っていると。
確かに人口減少は著しいという認識はございますが、人がそこに住んでいればそれをなくすというような施設ではないと。したがいまして、未来永劫残していく上では必要な施設というふうに私は認識しております。
その中で著しくやはり人口減少が著しいような地域というのも当然把握しておりますので、その辺につきましては今後より効率的に維持管理費ができるだけ安く抑えられるような手法、その辺を常に考えながら今後の改修計画に当たっていきたいというふうに思っておりますので、ご理解をお願いしたいと思います。
スポ少の団員不足の課題について
当町のスポ少17団体について団員数を調査したところ、スポ少の登録要件である「10人」の維持が難しくなりそうな団体が6団体存在しました。割合にしますと約35%の団体が近い将来、スポ少として活動できなくなる可能性があります。スポ少の要件を満たさなくなった場合、現状では施設使用料の10割減免が適用されなくなります。青少年育成という活動実態は全く変わらないにもかかわらず、使用料が新たに各家庭に重くのしかかり、結果として解散を余儀なくされる事態も十分考えられます。つまり、少子化による団員数の減少が、子どもたちの成長機会の喪失に直結しているのが実態です。
こうした課題に対し、近隣自治体の状況を見ますと、米沢市、南陽市、川西町では、施設の違いはあれど、一定の条件のもとで10人未満の団体でも免除対象となり得る制度が存在しています。つまり、スポ少という枠組みから外れても、子どもの活動を支え得る制度設計はすでに存在しているのです。
一方、当町の運用を見ますと、減免要件を「社会教育団体であること」と公開しているにもかかわらず、10割減免が認められているのは事実上スポ少のみとなっています。本来、社会教育団体とはPTAや青少年団体、文化・スポーツ団体など幅広い活動を含むものであり、決してスポ少に限定されるものではありません。
当町は、スポーツ推進計画において「スポーツがあふれるまち」を掲げています。また、子どもの健やかな成長を重んじる町の方針とも、この問題は深く関わっています。少子化という抗えない要因でスポ少の要件を満たせなくなった途端、大きな費用負担を強いられ、活動継続が困難になってしまう。これでは、地域スポーツの衰退を町が後押ししてしまうことになりかねません。子どもたちがスポーツを通して成長する機会を守るためにも、10割減免をスポ少に限定している現在の運用を見直す必要があると考えます。そこで、具体的な制度設計として、二つの方向性を提案します。
一つ目は、内規の見直しです。スポ少以外であっても、「町内の子どもを主対象とし、非営利で継続的な活動実態があり、指導・安全管理体制が整っている」といった一定の条件を満たす団体であれば、10割減免の対象とするといった内規の変更です。
二つ目は、経過措置の導入です。これまでスポ少として活動してきた団体が、9人以下となった場合でも、数年間は減免を継続できるようにするものです。これは単なる特別扱いではなく、少子化時代における制度の急激な断絶を和らげ、地域スポーツの受け皿を守るための、極めて現実的な対応策です。
さらに、減免制度の見直しと併せて重要となるのが活動場所の確保です。今後、施設の統廃合が進めば、現在小学校などで活動している団体が活動場所の変更を迫られる事態も想定されます。しかし、高畠中学校の体育館など町の施設はすでに多くの団体が使用しており、新たに受け入れる余地は大きくありません。行き場を失う団体の受け皿を、あらかじめ確保しておく視点が必要かと思います。
これらを踏まえ、町の考えを伺います。
①少子化の進行により、スポ少の人数要件を満たせなくなる団体が今後増え、子どもたちのスポーツ機会が縮小するおそれがあることについて、町はどのように認識しているのか伺います。
②活動実態が子どものためのものであるにもかかわらず、スポ少から外れた時点で施設使用料の10割減免が受けられなくなる現在の運用は、少子化が進む現状に照らして、妥当と考えているのか伺います。あわせて、スポ少以外であっても、一定の公共性、教育性、継続性を備えた社会教育団体を10割減免の対象とする仕組みや、元スポ少団体に対する経過措置を検討する考えはないか伺います。
(答弁)子どもたちのスポーツ機会が縮小する恐れがあることを、どう認識しているか以降につきましては私からお答えいたします。
はじめに、子どもたちのスポーツ機会が縮小するおそれに対する認識ですが、少子化の進行によって団員数も減少していけば、スポーツ少年団を取り巻く環境も大きく変わってくると考えます。 現在は、令和六年度と比較すると、団の数も増えたことにより、団員数も増加しています。また、中学生の登録が増えたことも増加の要因でもあります。 スポーツを通して子どもたちの健全育成を図ることは、町として重要な施策であると考えています。 今後の状況を注視しながら、どのような対策が必要になるかを検討してまいります。
次に、減免の運用につきましては、教育施設の使用及び減免の手続に関する規則に基づき、行っています。 その中で、十割減免に該当する団体としては、スポーツ少年団だけではなく、学校は勿論、幼児施設や放課後児童クラブ、いわゆる地域クラブ、その他行政が主導して立ち上げた団体などがございます。 言わば、より公共性の強い組織・団体と位置づけています。 なお、改めて、スポーツ少年団については、単に競技力の向上のみを目的とせず、スポーツを通じて子どもたちの健全な心身を育むとともに、地域社会の貢献に寄与することを目指した全国的な組織・団体であることを申し添えます。 その他の社会教育団体については、五割減免としていますが、減免基準については、意味合いも含めて明確な線引きが必要であり、現在の運用は妥当であると考えております。 なお、ご提案いただいた経過措置については、十人以下であっても、一定の要件を満たせば団の登録を継続している経過もありますので、認可する日本スポーツ少年団の指導と見解も踏まえながら対応してまいります。
(再質問)
次の質問に移ります。スポーツ少年団関連の質問に移ります。ご答弁では、10人以下であっても一定の要件を満たせば、団の登録を継続している経過もありますとありました。そこで伺いますが、その一定の要件とは具体的にどのようなものかお聞かせいただけたらと思います。
(答弁)まず一定の要件につきましては、明確に示されているものは実はありません。ということは、やはり団によってその時その時の状況も違いますし、例えば現在募集をしているとか継続性がどうかとか、そういったいろんなことを加味して日本スポーツ少年団の方でも10人以下であっても継続的に認可をしているという例がありますので、個別の状況によっていろいろと違ってくるのかなと思っております。
(再質問)
具体的にそこの決定をするのは町ではなくて県もしくは日本、どこでしょうか。
(答弁)最終的に認可をするのは日本スポーツ少年団ですけれども、その前まで当然町と県においても様々スポーツ少年団の方からいろいろとご相談に応じながら、こちらから橋渡しというかそういうふうにして対応したいと思いますので、どんなことであってもまずは町のスポーツ少年団本部の方にお問い合わせをいただければいいのかなと思っています。
(再質問)
確認になりますけれども、町のスポーツ少年団の方にご相談をさせていただければ10人未満でも継続できる可能性はあるという認識でよろしいでしょうか。
(答弁)可能性はあるという言い方が正しいかどうかは分かりませんが、町の本部としてもスポーツ少年団の発展というのはいろんな団の数も団員数の数も多くなって初めて成り立っていくものと思っておりますので、一つ一つの団を町の方では大切にしながらそういった相談等々に受けたいと思っています。
(再質問)
この度施設使用料の件で2つ提案させていただきましたが、私の提案の方は実現性はちょっと難しいのかなということは承知しました。しかし10人以下であっても今のお話のように継続できる可能性をお示しいただけたのは非常にありがたく思っております。
今後団員数が10人を下回るような団が発生した場合なんですけれども、そういったご説明を町の方からしていただいて、少しでも継続できる可能性を丁寧に説明していただけたらと思います。そういった対応の方、改めてお願いできますでしょうか。
(答弁)その通り丁寧な対応をさせていただきます。
③高畠中学校の2階多目的室や柔剣道場が現在社会開放の対象となっていない理由を伺います。あわせて、今後、施設の統廃合に伴い移転を迫られる団体の受け皿として、これらの施設を条件付きで社会開放の対象に加える考えはないか伺います。
(答弁)次に、高畠中学校の二階多目的室や柔剣道場が現在、社会開放の対象となっていない理由についてお答えいたします。
はじめに、二階多目的室につきましては、中学校部活動において、卓球部の活動としても使用しておりますが、本来、運動場として整備したものではなく、生徒の授業や講演会、会議を行う部屋として整備したものであります。 学校教育施設の社会開放については、運動施設のみを対象に規定しているため、多目的室を社会開放施設の対象としておりません。 次に、柔剣道場につきましては、町の武道館があり、十分に活動場所が確保されていると考えられるため、社会開放は行っておりませんが、柔剣道を行う団体の増加などにより、活動する施設が不足することとなれば、社会開放に向けた検討を行ってまいります。 また、施設の統廃合に伴うご質問につきましては、小学校の教育環境の検討に伴い、一定程度、考慮すべき事項であることは認識しておりますが、現段階においてのお答えは、差し控えさせていただきます。
以上で、竹田正樹議員のご質問に対する答弁を終わります。
今回取り上げた公共施設と子どもたちのスポーツ機会の問題は、分野こそ異なりますが、いずれも人口減少にどう適応していくかという共通の課題です。人口を増やす努力は重要です。しかし、それだけでは支えきれない現実があるからこそ、人口や財政規模が縮小しても、町民の暮らしと、子どもたちの機会を守るための適応策が今まさに求められていると考えます。
町長におかれましては、人口減少時代においても、「高畠町に住んでよかった」と実感できる持続可能なまちづくりに向け、現実を見据えた判断をしていただくことを期待し、この場からの質問を終わります。

美咲町のことを取り上げていただき、ありがとうございました。まちの未来を見すえた真しなご提言に敬意を表します。やがては大都市も迎える近未来を小規模自治体は迎えています。来月の全国知事会でも「賢い縮小」がテーマになります。ともに乗り越えてまいりましょう。
岡山県美咲町長 青野 高陽