「京都議定書」から言える事

まず京都議定書とは?

京都議定書は、気候変動に対する国際的な取り組みを定める条約です。世界各国が協力して地球温暖化を防止するため、2008年から2012年までの期間に先進国の温室効果ガス排出量を5%減少(1990年度比)させることを目標として、1997年に採択されました。その後、2005年に発効されています。

EnaergySiftより

排出量4割を超える中国とアメリカが京都議定書に批准していない

世界の大半が環境のために効果ガス削減に取り組んでいると思っているでしょうが、実は世界の排出量の約4割となる中国とアメリカは京都議定書に批准してませんでした。日本はたった3%の排出量にも関わらず、2000年前後からコツコツと環境のためという理由でにCO2の排出の削減を努力しています。アメリカと中国が削減しなければ効果は限定的なのに…

不可思議な欧州の批准基準

それではヨーロッパは京都議定書に対してどうだったのでしょう?もちろん言い出しっぺ的なところがヨーロッパにはあるので、京都議定書に批准してます。しかしヨーロッパの批准には少しカラクリがあります。1990年頃ソビエトが崩壊した際に東欧が社会主義から民主主義へと変わっていきました。社会主義国は工業技術が遅れており、当時の民主主義国家と比べて30%以上温室効果ガスを削減できる余地がありました。本来京都議定書は1997年を基準年としてそこから5%の削減を目標としていたのですが、ヨーロッパの先進国でそれを達成するのは難しいという思惑から、東欧の国も含めヨーロッパ全体として京都議定書に取り組むという事にしました。しかも基準年を1997年ではなく、まだソビエトが存在していた1990年を基準としてます。つまり東欧諸国の削減余地がある年まで遡って基準年を決めました。(ベルリンマンデート)簡単に言えばヨーロッパは一つにまとまる事で何も努力せずに京都議定書の目標を達成できるようにしました。

排出権取引

話は変わりますが、温室効果ガスの排出権取引はご存知でしょうか?

排出量取引とは、各企業・国などが温室効果ガスを排出することのできる量を排出枠という形で定め、排出枠を超えて排出をしてしまったところが、排出枠より実際の排出量が少ないところから排出枠を買ってくることを可能にし、それによって削減したとみなすことができるようにする制度です。

WWFジャパンより

ちなみに排出権を欧州金融業界では証券化しビジネスとなってます。ヨーロッパは温暖化と謳えば謳うほど自分たちにお金が入ってくる、しかも西側の国はは何もせず東欧の国を先進国化を進めるだけで京都議定書が守れるという仕組みです。

考察

温暖化している事は肌身で感じます。子供の頃に降った雪は屋根まで届くのが当たり前でしたが、近年は1月半ばには雨が降り雪を溶かし、2月に雪が積もる事もほとんどなくなりました。温暖化は事実ですが、 京都議定書にこのようなカラクリがある事も事実です。京都議定書の件を取り上げたのは、単なる一例に過ぎません。世界にはそういったカラクリで動いている事を承知して、その上で正しいと思える判断をすべきという事を伝えたかっただけです。日本の報道自由度ランキングは世界で70位ぐらいです。G7では最下位です。北朝鮮や中国が情報統制されている事を馬鹿にしますが、日本も酷い状況です。報道自由度ランキングは2012年には22位だったものが、翌年には53位。現在では71位です。これも肌身で感じます。世界で話題になってる事が日本には伝わらなくなってます。この話はまた後ほど記載したいと思います。興味のある方は昨年末頃から騒がれている「イーロン・マスクTwitterファイル」を調べて下さい。

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